イデア

人間の精神の源流。イデア達が住まうイデア界から漏れだした滴が、ただの動物であった頃の人間に宿り、霊長類としての地位を獲得するに至った。

人間において政治の話が必ず諍いを生むように、理論そのものであるイデアの間に友好関係は存在しない。

ゆえにイデア界では、激しい戦争が終わることなく続いた。理論は不死だからである。

大統一理論となるための戦いはひたすらに無意味だった。

やがてあるイデアがひとつの提案をした。

『人間の世界で代理戦争をしてはどうだろう』

彼らは初めて合意した。そして、人の世界に神(イデア)が出現したのだ。